歓喜天尊は歓喜へと導く守護神です。
本地は本尊の十一面観音です。観音さまの大慈大悲そのものです。
歓喜と大慈大悲にどのような関係があるかというと、
大慈は、生きとし生けるものを慈しみ、苦を抜くこと。
大悲は、悲しみを共にし、楽を与えること。
これら、苦を抜き楽を与えることを抜苦与楽と仏教用語でいいます。
では、楽というのはラクちんと読むべきか、楽しみと読むべきか、諸説あろうかと思いますが、両方の意味合いを考えると、ワクワクするということではないでしょうか?
ワクワクするというのは、ドキドキと違い、安心感、幸福感、充実感など心が満たされながら心が躍ることで、それを歓喜躍動といいます。
歓喜天尊は、大慈大悲のお働き、ワクワク歓喜へと導かれるのです。
さて、皆さんが歓喜天尊にお手を合わしご祈願をされるならば、辛いことや悩みに祈りの焦点を合わすのではなく、(それらも本来的に空であるので、)安心感や幸福感等、心が満たされているイメージを持ち、ご祈願されますことをお勧めします。
歓喜天尊は歓喜の守護神なので、歓喜な思いに焦点を合わせるほうが、歓喜天尊の御心に叶うのです。
またそのイメージを持ちながら、ご真言を唱えることが尚よしです。
おん きりく ぎゃく うん そわか
共にお唱えしましょう。