道を開く寺 善福寺のブログ

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般若心経秘鍵を読誦する

十巻章という真言僧が学ぶべきテキストがある。その中に、『般若心経秘鍵』という弘法大師空海の著作物がある。

 

内容はいわゆる般若心経の解説本というところである。弘法大師空海の最晩年まで培ったことが書かれいるのだが、読むというより、唱えなさいと言われたものである。(唱えるには本来、伝授が必要であるとされている)

 

秘鍵は、日本の神様や天部の守護神へのご法楽や枕経で唱えるものとされているのと、般若心経の理解を深める為に読むもの、と理解されているが、

 

そもそも神々が喜だり、亡者が昇天するほどのパワーのある経典である。 

 

 

そんな秘鍵を本気で求法したのは、ある21日に、お大師様へとお供えが上がったので、せっかくだから大師護摩をすることにした。

 

いろんな神仏にお導きいただいたと実感するが、中でもお大師様は本当に大事な分岐点の時にお導きいただいている。ありがたい。

 

 

護摩をしている最中、炎の向こう側、お大師様のご尊像よりやや下にお大師様が剣を持って日輪の中にいるお姿を見た。

 

それを後で調べると秘鍵大師というお姿のお大師様であった。般若心経を講説するお姿だと言われている。

 

その般若心経秘鍵は、我々真言宗の常用経典にも掲載されており、有名な文言が並んいて、学ぶべき思想が満載である。

 

それを読むのではなく、唱えるご利益は、苦を抜き楽を与えるというご利益である。

 

抜苦与楽という四文字の仏教用語があるが、大慈大悲と同じ意味となる。つまり仏様の御心そのものの経典である。

 

 

例えば、痛みを取る、死に際で楽にいく、苦悩をとる、などのネガティブなことを取り除くと。

 

秘鍵の最後のフレーズ

 

「この甘露を灑いで迷者を霑し、同じく無明を断じて魔軍を破せん」

 

この甘露は般若の教えで、迷えるものに正しき教えを与え、無明を断じて魔性を退散す、と言う意味である。

 

 

 

さて、この無明とは何であろうか?

 

 

サンスクリット語で、ヴィッドが明るいという意味で、否定を表すアがつく。つまり、明るくない、無明。

 

この意味は、明るくない、智恵がない、煩悩、などと訳されるが、もう一つ重要や訳が病である。

 

無明は病気であると、知恵がないことは病気であると古代インドでは捉えていたのだ。

 

いろんな病気がる。心の病、肉体の病。それらの苦を抜くのが般若心経秘鍵であり、般若の教えである。

 

実際、私が伝授いただいた先生は、末期の肺ガンの苦痛を取り除かれたことがある。

 

また、成仏できていない霊を成仏させるというご利益もあるが、迷うということはこれも無明であり、病であり、苦である。

 

 

この無明を断じることで、魔軍、つまり魔性は現れないということだ。

魔性、つまり自分の心の弱さ、不安、心の中の浮かばれない気持ち、罪悪感である。

 

般若心経秘鍵は、先祖供養、自分の厄除けにも唱えてご利益をいただけるが、何より先ず自分の心の無明や病気を取り除き、心が安定した自分へと引き上げてくれるものである。

 

 

自分の智慧のバイブルとしても、お守りとしてもこの般若心経秘鍵を薦めたい。普及させたい。共に唱えたい方についてはお問い合わせください。

 zenpukuji.17@gmail.com

善福寺所蔵の秘鍵大師