先祖供養や三界万霊供養については概要の説明は終わった。
滅罪の方法は他にもある。
シンプルに仏を供養することである。
お供物を用意し、経典、真言、ご宝号などをお唱えする。
それらの行為は仏の徳を讃ずることとなり、仏の威力は倍増し、供養するも者を守護する。
もちろん、仏様に救いを求める、仏様への感謝の念など、供養しようという気持ちも必要である。
例えば、、護摩の炎は仏のパワーが宿った炎であり、救済の光である。
その炎を思考ではなく肌で感じていただくことがより良いと感じている。
経典を読み、真言を唱え、仏徳を讃じた、本尊の威光そのものである。
この炎を眺めるだけでも、浄化の効力は強い。
更に行者と一緒に真言などをお唱えするのもなお良しである。
心の中に光明を照らすわけである。
日常生活をしていれば、何かしら腹を立てたり文句を言ってしまう場面も少なくないだろうが、怒り、悲しみなどは、やはりネガティブな波長である。
そのネガティブな低い波長は心と体から染み出し、ネガティブな物事に目が行く、現実に起こる。
そこへ、仏の威光というポジティブで高い波長を浴びることで、滅罪方法その1にもあったように中和ができるのである。
私の過去の体験を紹介する。
ある日の不動護摩をしたあと不動明王と珍しく目が合った。この時、少し災難に見舞われていたのであるが、不動明王は、お主の心そのものの現れぞ、と諭された。
続いて、自分の心の中に知らぬうちに罪悪感があったのだと気づかされた。
罪悪感は、深層心理に住む魔物である。その魔物が顕在意識へと良くない影響を及ぼす。
感情のコントロール、自制、物の見方、捉え方、全ての行いに悪影響がでる。
先ず以て、そのことに気づかせていただけたことが滅罪のご利益そのものである。
本尊の威光を全身に浴びる護摩は、心の奥底に眠る大切なことに気づかせてくれたのである。