先日、手術を前に、手術成功と術後回復についてご祈祷を申し込まれたかたから、嬉しいメッセージをいただいた。
癌の手術で、体力的にも術後が心配だということであった。
申し込まれた個別浴油祈祷は、定例の浴油祈祷と違い、申込者のみの浴油祈祷をしている。
消化器系の癌ということであったが、癌ができるほど負荷がかかっていたということである。
それは知ってか知らずしてかは分からないが、食生活や精神的な面も原因としては否定はできない。
祈りとしてできることは、患者さんご本人様への慈悲の気持ちと、臓器そのものへのいたわる気持ちを込めてご祈祷することだと思っている。
聖天尊は男天と女天の夫婦神であり、その女天は十一面観音の変化身である。男天は荒神であり荒ぶる祟り神を鎮めたのが女天の十一面観音である。
つまり、観音菩薩の大慈大悲により鎮まったのである。
その浴油供は、男天を祓い清めるお祓いを女天も一緒になって水の祓いを受けている、そのようなイメージがある。
拝んでいると、油自体が、観音菩薩が手に持つ水瓶の中の甘露水のように感じる。大慈大悲の甘露水である。
そして、男天女天が溶け合うかのように、陰陽が和合するかのように全てはそもそも円満である。
そのような状況となる。
患っていることが空(くう)であるかなら、苦しみもない。
患っていない、元気である、という現実があってもよいのである。
そもそも健康で円満なのだと。
そのようなことを考えながら一座を拝ませていただいた。
そして、手術後にご連絡をくださった。
手術前の執刀医の話だと、癌は転移をしていることがハッキリしている、ということだったのだが、不思議なことに切除した部分以外には、癌は無かったのである。事前にどこに飛んでいるか確認していたのに、その場所にあるはずの癌が消えていたのである。
そのおかげで、無事に手術は終わり、術後の心配もなくなり、完治が目指せるようになったのである。
ご本人さんやご家族さんがお渡ししたお札へ向かいしっかりとご祈願をされていたのだと強く思う。だからこそ、聖天さんが守ってくれた!!と感じられるほどの不思議な出来事が起こったのだと思う。
ありがたい気持ちでいっぱいである。
南無大聖大悲歓喜天王